あがり、息、声が出せない、お腹の調子が悪い【自律神経】を理解しよう

こんにちは。

ステージに上がる音楽家のためのパーソナルトレーナー、進藤浩子です。

 

非常事態宣言が出た頃よりは落ち着いて、おこもり生活にも慣れてきたのではないでしょうか。

活動できない今のうちに、体調を万全に整えていきたいです。

まずは、ご自分の体に向き合っていただくために、体について理解する助けになれば幸いです。

気づかないうちに体調変化

お天気で体調が変わる

5月入って急に気温が上がりました。

冬はシベリアの高気圧が張り出して、1050ヘクトパスカルくらいだった気圧が、暖かくなると1010ヘクトパスカルくらいにまで下がります。

気圧が下がると、気分がおっとりして眠気がします。

春眠暁を覚えず、実感しますね。

 

雨の日はあまり元気が出ません。

また、低気圧が近づくと、頭痛、肩こり、だるさやめまいを起こす人がいます。

気圧の変化が、静脈やリンパ管を開くせいで、このように体調が変化します。

体の不調で、雨が降るのがわかる人がいます。

 

こんなふうに、知らずしらずのうちに体を調節しているのが自律神経です。

呼吸、循環、消化、体温調節、内分泌機能、代謝など体の働きを全部、無意識のうちにコントロールしてくれています。

 

体の色んな不調が出るのは

気象の他にも人はストレスがかかると、体に色んなトラブルを起こします。

頭痛、不眠、肩こり、めまいやふらつき、胃痛、下痢や便秘、不安、慢性的な疲労感など、自律神経の調節からくる不調が出ます。

症状が出る部位が悪いわけではない、ということです。

 

あがると

緊張すると、心臓がドキドキ、呼吸が大きく速くなります。胃が痛くなったりもします。

手や顔、口のかたさ、吹けない、声が出せない、怖さから余計な思考をしてしまうなど。

適度な緊張はいいものですが、あがり過ぎるとできるはずの演奏ができなくて、実力が出せなくなります。

 

自律神経について

無意識に体を調節している

自分で動かせるような運動神経系と違って、体の生理的な働きは自律神経系によって自動でコントロールされています。

自律神経は、交感神経系と副交感神経系の二種類があり、

交感神経系 昼間は交感神経が優位でシャキッとします。「闘争と逃走」の神経と言われ、興奮して大きな力が出せます。

副交感神経系 食後や寝る時は副交感神経が優位。「消化と休息」。迷走神経という神経が8割。

体の色んな器官は、交感神経系と副交感神経系の二重の支配でコントロールされています。

 

自律神経系は三段階

自立神経系は三段階という「ポリヴェーカル理論」が、1996年にステファン・W・ポージェス博士により発表されます。

副交感神経の迷走神経は、顔面神経、舌咽神経、副神経、三叉神経の4つの脳神経と合わさって働きます。

(三叉神経とは、上あご・下あご・首に三股に分かれて分布しています)

 

これらは、顔の表情や声を支配しています

なので、感情や心理は顔の表情にダイレクトに出ます。

顔や首の筋肉を動かし、知覚する
迷走神経、三叉神経、顔面神経、舌咽神経、副神経

(ちなみに、脳神経とは、顔での感覚(嗅・視・聴・味覚)や、口や目の動きなどを司る12種類の神経です。

これに対して脊椎神経があり、脊椎、背骨から手足などに出ています。)

 

この迷走神経が、2つの反応をします。

おだやかなとき(腹側迷走神経系)と、凍りつくとき(背側迷走神経系)です。

自立神経は、交感神経を含めて3段階ということです。

 

人を含む哺乳類にだけ発達した「腹側迷走神経系」

目、表情、声、口、心臓、気管、肺など、横隔膜より上で、「社会神経系」と呼んでいます。

発生学的に、私たちが陸に上がって呼吸をし、仲間とともに生活をするように発達したものです。

 

一方、背側迷走神経系は、人が身の危険を感じるときの反応で、トラウマや発達障害が起こるメカニズムを解明しました。

 

つまり、自律神経の分類は、従来は交感神経と副交感神の二段階でしたが、

腹側迷走神経系交感神経背側迷走神経系の三段階で考えるとわかりやすいです。

 

自立神経系、3つのバランス

私たちは生きていく上で、腹側迷走神経系(社会神経系)交感神経系背側迷走神経系の順に対応します。

 

1,腹側迷走神経系(社会神経系)が優位に働くことで、落ち着いた社会生活を送ります。

見たり聞いたり笑ったり、声でコミュニケーションをとり、酸素を吸って、食べて消化します。

交感神経系、背側迷走神経系が低く抑えられています。

 

2,緊張状態のときには、交感神経系が支配します。

興奮している状態で、脳は高い覚醒状態になるので、頭痛を起こしやすく、イライラや不眠につながります。

動悸や血圧上昇、胸での呼吸やキリキリした胃痛、腸の働きを抑えるので便秘となり、筋肉は硬く、首や肩の筋肉はこります。

おだやかな社会神経系(腹側迷走神経系)はオフになります。

本番であがりがひどい状態はここです。

 

3,交感神経系で対応できないときには、背側迷走神経系が支配します。

凍りつきの反応で、社会神経系、交感神経系はオフです。

恐怖から身体的な症状が出て、正常な思考回路は働きません。

吃音や赤面症を含む不安障害、パニック障害、PTSD、うつ状態を引き起こします。

ステージフライトはこちらに入ります。

「なぜステージフライトは繰り返すのか?凍りつきの神経学」

 

体に色んな症状が起こる 

表情や声

副交感神経の8割以上を占める迷走神経は、運動神経と感覚神経からなり肺、消化器の運動も調節しています。

つまり、顔や口を動かしたり、視覚、音、皮膚などを感じます。

迷走神経が、首から上のコントロールに密接に関わっていて、呼吸や胃腸にも伸びています。

 

なので、精神的なストレスから、顔の表情や首・肩の筋肉、声や呼吸、胃腸にも影響が出ます。

 

肩こり、お腹の調子も

首や肩を支配している副神経があります。

この副神経は、迷走神経のサブ、付属の神経で、首の横につく胸鎖乳突筋、肩から首にある僧帽筋に付いています。

ストレスがあったり緊張したりすると、ひどい肩こりや上半身のかたさが表れます。

 

迷走神経と副神経が、胃腸を支配して連動しているために、ストレスから胃が痛くなったり、下痢を起こしやすく過敏性大腸炎になります。

本番前に、顔や上半身がかたくなったりお腹を下すのは、このためです。

 

まとめ

自律神経のバランスが崩れると、様々な症状が出る。

自律神経は、社会神経系→交感神経系→凍りつき、三段階で理解しよう。

交感神経が支配すると、頭痛、イライラや不眠、胸での呼吸、胃痛、便秘、首や肩のこりを起こす。

迷走神経は、顔・首・肩の筋肉、声や呼吸、胃腸を支配するので、肩こりやお腹の調子まで色んな症状が出る。

 
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《ミュージシャンボディトレーナー進藤浩子》

ステージに上がる音楽家のためのパーソナルトレーナー

思うように動かせない、痛みや悩みを抱えている音楽家の方が、

動きを回復して能力を発揮し続けるよう、支援しています。

19年医療に従事したのち音楽家専門のフィジカルセラピストに。

バイオリン、ピアノ、トランペット、アコギ歴。

趣味は、大人から始めたクラッシックバレエ、英会話

詳しくは プロフィール

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