エリック・クラプトンー成功の影の痛み
ご無沙汰しております。
長らくブログを放置していましたが、その間、FBに投稿した記事です。
『エリック・クラプトン自叙伝』シンコーミュージック 2019年
2023年の来日直前に、図書館に予約をしたら意外にもすんなり借りられました。
エリック・クラプトンは、2018年に失聴と耳鳴を公表しています。
自叙伝が出された2007年時点で「ほとんど耳が聞こえない」と書いています。
(何を隠そう、私は今、音楽家向けの、耳、喉、鼻の本を書いております)
出てくるミュージシャンの名前以外は、酒、ドラッグ、女性の名が目につきます。
クラプトンは、クリームとその後のバンドの解散、『いとしのレイラ』のギタリスト、デュアン・オールマンの死が重なったせいか、20代後半から、薬物とアルコールに浸りました。
1945年生まれ、2024年現在は79歳。
幼い息子、ツアーメンバーとして活動を共にしたプロコル・ハルムのゲイリー・ブルッカー(2022年に逝去)、ジェフ・ベックの死…
長く生きていると、愛する人を失うという耐え難い痛みを抱えて生きなければならなくなります。
身近な人を失う悲しみ、辛さを埋めるのが、ギターと歌なんでしょうか。
エピローグより
『音楽はいかなることも乗り越えて、常に神のように存在している。
助けも必要なければ。どんな障害にも負けはしない。
それはいつも私を見つけ出してきたし、神の祝福と許しとともに、ずっとそうあり続けるはずだ』
『エリック・クラプトン自叙伝』シンコーミュージック 2019年
(2007年、自らの人生を赤裸々に綴った初の自叙伝の翻訳)