ギター、ベース、ピアノや管楽器などで、指が動きづらい、腕が疲れる、肘が痛い

楽器で腱鞘炎にならないイコール、動きやすい手指で演奏することです。

楽器演奏で動きやすい手のコツ【腱鞘炎対策】

手は物を持ち上げるような大きな力を入れることも、演奏で指を別々に細かく動かすこともできます。

腕の中にある筋肉は大きな力が入りますが、手の中の小さな筋肉は小さい力で動きます。

運指で手指が動きやすいためには、大きな力を発現させないことです。

手の自然な状態

力を入れていないときは、手は縦横に軽く丸まっています。

指は軽く曲がっていて、親指は四指側に向いています。

自然な手

自然な手は手の平側にカーブしていて、そこから指が曲がったり伸びたり、手が開いたり(指同士が開く)します。

・掌側の筋肉(屈筋)が縮む→指が曲がる、屈曲

・手の甲側の筋肉(伸筋)が縮む→指が伸びる、伸展

押す指を離すと、筋肉がゆるんで元に戻ります。

離すだけで、伸ばす筋肉を使わなくてもいいということです。

演奏のための手の解剖&筋肉学

手が動きやすいコツ

・手首を反らさない、強く曲げない

腱が手首のところをスルスル通りやすいと、指がバタつかずミスが少なくなります。

リラックスした手は、指が軽くカーブをしていて指の動きに抵抗がありません。

手首がまっすぐか、甲側に軽く凸だと指が小さな力で独立して動きやすいです。

 

・手全体で指を使う

手首あたりから傘を開くような感じで、手全体で指を使うことで余計な力がなくなります。

指が分かれている谷間のところからより、もっと手首寄りから指の骨は分離して動きます。

一指を頑張って伸ばすより、手首あたりから指を使うつもりで楽器に持っていくと、指を屈伸しやすくなります。

親指側を伸ばすと強い力が入り、手指が動きにくい。他の四指がきつく丸まったり伸びたり、力が入ります。

各指が押しやすいように、腕が手全体をリードして柔らかい手首だと、指を使いやすくなります。

演奏で腕の疲れ、肘の痛みを遠ざける

手指が動きにくい状態で、動きを繰り返すと、筋肉が入っている腕が疲れます。

腕が疲れたり痛む場合、手首の曲がり方がよくない、親指に力を入れるなど、腱が手首を通りにくく抵抗があります。

例)
親指に力を入れたままピッキング、押弦
ピアノの黒鍵を親指伸ばして弾く
スティックを強く持って叩く
サックスの親指側を伸ばしている

 

カスタネットを片手において、反対の手で叩くように腕の小指側を回転軸とすると、手が動きやすいです。

ピッキングやスラップで、親指に力を入れない方が動きやすい。

鍵やドアノブを回すとき、親指に力が入って腕が回転すると力が入りますが、繰り返すには抵抗が大きく、演奏では痛める原因になります。

 

筋肉の手先側で腱や腱鞘がダメージを受けると「腱鞘炎」、腱の反対側が付く肘や、上腕骨の下端に炎症を起こすと、肘が痛みます(テニス肘)。

手や手首に痛みを感じることもあります。

手の造り、元の動きやすさを大事にすることで、演奏で手を使いやすく痛みを回避します。

指の筋肉や手首を固定する筋肉が付く前腕や肘に痛み

音楽家に起こりがちな手腕の不調、腱鞘炎ほか

ピアノで腱鞘炎を遠ざけて弾きやすい手

 

《ミュージシャンボディトレーナー新堂浩子》

ステージに上がる音楽家のためのフィジカルセラピスト

音楽家の不調を根本的に神経系から改善して、心技体トータルで向上していけるよう支援しています。

19年医療に従事したのち音楽家専門パーソナルトレーナーに。

バイオリン、ピアノ、トランペット、アコギ歴。

趣味は、大人から始めたクラッシックバレエ

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