ダイナミクスのヒント、大きいドラマーの音が大きいわけ

大きい人やぽっちゃり体型のドラマーって、音量ありますよね。

確かに、腕の重みや背の高さは、大きな音を出しやすいです。

一発だけならまだしも、大きな音を出すために力を入れたり振りを大きくしても、限界があります。

曲の中で音量のコントロールができて、痛めずダイナミクス出せるといいですね。

ドラムでダイナミクスを出すコツについて。

動くエネルギー

腕を前に出して前習えして、力を抜くと、腕が体の横にブランと落ちます。

片腕だけで数キロの重さがあるから、力を入れなくても質量で腕が肩から1/4回転します。

肩を支点をしたモーメント、回転する力で、腕の質量(力)と距離(長さ)の掛け算です。

 

単純に言うと、回転するエネルギーは、重いほど長いほど大きくなります。

これは足も、スティックも重みがあるので、同じです。

私たちが動くもとになっているのは体自体の重さ、物の質量です。 

 

もちろん、演奏では力で動かします。

でも力を入れて音を大きくするには限界があります。

かといって太るのは健康上よくないし、残念ながら足の長さは変わりません。

音を大きくするには

叩いて音にしているのは、スティックやビーターです。

スティックやペダルの条件を一定として単純に言うと、スティックの先やビーターの速度が上がるほど、音は大きくなります。

でも道具のスピードを上げるのに、ただ腕や足の力を入れるだけでは疲労します。

 

スティックは叩くと跳ねます。勝手に動くので、全部腕を動かす必要はありません。

ペダルはてこになっているので、手前を踏むより奥を踏むと、音は大きくなります。

スピードを上げやすい仕組みが、楽器にも体にもあります。

関節のしなり

投球でスナップ、手首がしなることで、球の速度が上がります。

ガッツリ握って投げるより、手首がしなると加速します。

 

例えば、ギターで手首をかためたままストロークするより、手首を柔軟にしてプラプラでストロークすると、楽にジャッ!と速く音が出ます。

手首が柔軟だと、腕が向きを変えると関節の範囲内で、手首がかえり(向きが変わる)ます。

慣性で行こうとするところから、逆方向へ引っ張ると、先端は加速します(慣性モーメント)。

楽に加速する

上のように動いているものの方向を変えることで、楽に手や道具の先端のスピードが加速します。

・手首のしなり
・跳ね上がっているスティックの方向を変える
・前腕の回転、手の平を返す動きで、離れたものを叩く
・手の中で指の操作でスティックの方向を変える
・バスドラムでビーターが戻ろうとするところを2打目を踏む

ぽっちゃりドラマーの利点

音が大きい理由

・重さで座りが安定。座りが安定するので手足が動きやすく、テンポが安定しやすい。

・筋肉が収縮しやすい。太い腕や足の中の柔らかい組織の中で、筋肉が伸び縮みやすい。

・手の平が柔らかく、スティックのクッション的な役割をして、衝撃吸収もしやすい。

 

力を入れなくても叩きやすくスピードが出ます。

頭に比べて骨盤が広い女性や、力がない子供も、上の条件を満たします。

ERIC MOORさんの動き解説

後ろから見た動画がわかりやすいので。

 

お尻の下、座面が安定。

肩甲骨(の周りのお肉)がよく動きますね。

俊敏に腕が動いて腕のスピードが出ます。が腕の動きがあまり大きくなくても、スティックの動きが大きく速い。

体がこっち振り向いたりあっち向いたり、腰から上がよく動きます。

腕が肩から動くというより、腰から動いてる感じです。

ロールじゃなくても指もよく使います。

スネアやタムを見てないとこが、すごい。

腕力より反射的

手も足も末端の小さい方が、腕、足全部の筋肉が収縮しやすく、曲げ伸びや方向を変えやすく俊敏でかつコントロールしやすいです。

 

100キロのベンチプレス上げる筋力で、大きい音が出せるとして、手の力は腕も肩もかたくします。

力が入るかたい筋肉は、筋肉が素早く収縮せず、関節の柔軟性を無くします。  

 

また、背中や胸のかたさから、腕や足の動きが悪いと、余計な力が入ります。

かたさに気づけずに力むと動きが悪くなって、疲れやすく「筋力が足らない」と思いがちです。

かたい人は、ちょっと背中がほぐれるだけで叩きやすく、スピードを出しやすくなります。 

 

ダイナミクスを力と捉えず、道具のスピードをコントロールできることと捉えます。

ドラムでは、動きながら手や足裏に当たる感覚をフィードバックしながら、反射的に手足を動かして道具を操ります。

余計な筋力を使わなくて、腕や足が動きやすい体、座り、動き方、スティックの持ち方や操作が望ましいです。

 

上半身が柔軟で、右や左に向いたり、肩甲骨から腕が動いたり、足が力まず動きやすい体。

動いているスティックやビーターの運動エネルギーを活かして、効率よくスピードアップを。

追記

イチロー選手のトレーナー小山裕史『「奇跡」のトレーニング』より

身体の中心部から生まれた力を腕という末端部に伝えたいと述べましたが、この時、極力、腕の筋肉に力を出させたくないのです。

腕にできる限り力を出させず、中心部から生まれた力を利用できると、腕は鞭のように加速します。

『小山裕史のウォーキング革命』より

末端部、手甲、手指、足甲、足指部は、共に小さな骨の集合体です。

中心部から末端へという運動連鎖は、これら強度的にはかなり脆弱な末端部に、余分なストレスをかけない、発生させない、筋肉や関節には、自由で精緻な動きを求めたい。

ダイナミクス、まとめ

体の造り、道具の動きやすさを生かすと、効率よく叩けて音を大きくできます。

・筋力より収縮しやすい筋肉、柔軟な関節で動きやすく、道具を操作しやすく。

・体側から手先足先にスピードを伝える、かたくない体や座り方。

・腕や足、道具の重み、長さ、動いているものの運動エネルギーを生かすことで、加速。

 

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「演奏で動くメカニズムー筋トレがドラムに効果あるか?」

「バスドラムを踏みやすくなる解剖学とコツ」

ドラム&打楽器での体の使い方


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《ミュージシャンボディトレーナー進藤浩子》

誰もが健やかに自分らしく奏で、音楽を通して明るい未来を目指します。 

医療系の大学卒業後長年医療に従事したのち、音楽家に体の指導やケアを行っています。

バイオリン、ピアノ、トランペット、アコギ歴。
趣味は、クラッシックバレエとライブに行くこと♪

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