演奏家の手荒れ対策【乾燥を防ごう】

秋になると、湿度が下がってくるのはいいのですが、手もカサついてきますね。

こんにちは。

ステージに上がる音楽家のフィジカルセラピスト、新堂浩子です。

楽器との摩擦、木製のネックやスティックで、手があかぎれたり指先、関節の皮膚が割れたりします。

ハンドクリーム選びのコツ、爪や指関節の割れ対策についてまとめました。

手荒れ対策のポイント

保湿と保温

空気の乾燥によって、手の皮膚の水分や皮脂腺から出る皮脂が奪われてしまいます。

乾燥と寒さゆえ、露出してる手は荒れやすく、対策として手の保湿と保温です。

 

触る紙や洗濯物などの乾燥がきついので、手が荒れる前にクリームなどで表面の保護をします。

冬の外出時は手袋、ぬるま湯で手洗い、食器洗いなど保温も、手荒れを減らします。

ハンドクリーム

おすすめはワセリン

ハンドクリームにおすすめするのは、ワセリンです。

ワセリンは、リップクリームなどの基剤に使われていて、水を通さず肌から水分や油分を保護します。

ワセリンは単純に表面をカバーするので、長時間、手の水分、油脂を逃しません。

 

白色ワセリンや、ヴァセリン(ユニリーバ・ジャパン社)↓がドラッグストアで買えます。

防腐剤無添加、無着色、無香料。ニベアよりもコスパ高いです。

ヴァセリンは色々サイズがあって、40gなら持ち歩けますす、リップクリームとしても使えます。

ハンドクリームは

普通のハンドクリームには、潤いなどを与える目的で色々な成分が入ってます。

商品によって違いますが、グリセリン、ヒアルロン酸、コラーゲン、セラミド、香料などさまざまです。

表面はしっとりしますが、実際に効果があるものは少ないです。(正直、化粧品と同じでほとんどありません)

 

手荒れ防止に大切なことは、潤いを逃さないよう表面を保護することです。

ハンドクリームの多くは塗ってもすぐに落ちやすい。つまり、表面の保護効果が長く効きません。

ワセリンは手を水で洗うとき、水道の水をはじいて皮膚をカバーし、保湿効果がハンドクリームよりもあります。

爪も保湿

乾燥が長引いて2月頃になると、爪も割れやすくなります。

爪が割れる人は、爪にもクリームを塗って保湿してください。

ひび・あかぎれ

尿素入りハンドクリームは

ひび、あかぎれ、しもやけ、手湿疹などの手荒れに、尿素を配合したハンドクリームを使うと、よい働きをしてくれます。

尿素は、角質がゴワゴワした状態であれば、この角質を溶かします。

ひざやひじ、かかとなどで角質が硬くなっている場合などにも、使えます。

 

尿素のはたらきで、肌が柔らかくなり角質が固まった状態から脱します(ピーリング)。

しかし、そのまま尿素を使い続けると、まだ十分に育っていない表皮が角化し始めます。

つまり、未成熟な角質が増え、角層のバリア機能は低下し、肌の乾燥をもたらします。

だから、尿素入クリームを使い続けたり、炎症が起こっている部位へ使うのは避けた方がよいです。

参照「尿素のメリットとデメリットは?」

液体接着剤

皮膚が割れてしまう人は、ヒビケア等のひび・あかぎれ治療薬があります。

指先、親指の角などがひび割れて痛い時は、ロコスキンエキバンなど液体接着剤あります。

指関節が割れる

指関節の皺に沿って、パックリ割れてしまう場合。治りにくい。

乾燥とは関係なく起きたり、クリームで保湿していても割れたりします。

キズパワーパッド(バンドエイド)などの絆創膏がお薦めです。

 

覆って体液を保ち、乾かさないことで傷を治します。

指関節に巻きやすい商品も多いです。

商品の取説をきちんと読んで、扱ってください。

 

実は私は、冬は赤ギレてパックリ割れをしていました。

高価なハンドクリームを使って、割れたところはヒビケアとか。 

 

私は、ワセリン使うようになって指が割れなくなりました。

前は、あんなに↑使っていたのに。

▶音楽家に起こりがちな体の不調


『演奏不安・ジストニアよ、さようなら 音楽家のための神経学』

 

《新堂浩子》

ステージに上がる音楽家のためのフィジカルセラピスト

音楽家の不調を根本的に神経系から改善して、心技体トータルで向上していけるよう支援しています。

19年医療に従事したのち音楽家専門パーソナルトレーナーに。

バイオリン、ピアノ、トランペット、アコギ歴。

趣味は、大人から始めたクラッシックバレエ

詳しくは プロフィール