バイオリン、弦楽器で動きやすい腕

手を動かす時、腕が付け根から動いているように思いますが、腕を前に出すだけでも肩甲骨は動きます。

猫背、肩こり、体がかたいと、背中からの腕の動きに不利な状況です。

肩の造り

体幹の中で、呼吸する胸郭の上左右、鎖骨・肩甲骨・上腕骨の付け根、腕を動かせるところを肩と呼んでいます。

鎖骨は胸の中央の胸骨に付いていて、手のひらで触ると胸骨との関節から動くのがわかります(胸鎖関節)。

背中に肩甲骨があります。鎖骨と肩甲骨は引っ付いて動きません。(触ると境目がないのがわかります)

↓胸の真ん中に胸骨があって、左右に鎖骨が付きます

背中で浮いている肩甲骨の凹みに上腕骨が付いていて、体中で一番よく動く関節です(肩甲上腕関節)。

上腕骨は肩甲骨に付きます。

肩甲骨周りの筋肉が伸び縮みしにくいと、腕の動きに余計な力を使います。

↓右の肩を前から見た図

《肩の造りから腕を動きやすく》

誤って削除しました。編集できたら載せます。

弦楽器を演奏しにくい姿勢、手

猫背

背中や首を引っ張って、肩甲骨の動きが悪く、腕が動く範囲が狭まります。

弓を引くのに、胸や脇の筋肉が動かず腕の動きに不利です。

肩こり、腰痛を起こしやすくなります。

「弦楽器の弓の腕は、座り方でよく動くワケ」

 

 《バイオリン、コントラバスの弓を弾きやすく、運指しやすくなる肩》
猫背やかたいと弓の動きに損だったり、左肩も運指しやすさに影響します。
軽く背中をほぐして、肩甲骨周りの動きやすさ、腕の動きやすさを実感してみてくださいね。

《バイオリンやコントラバス、弦楽器は姿勢で弾きやすさが変わる》

バイオリンなどの左手の運指、ビブラート

楽器を構えるとき、左手の指が自由になるようにします。

親指と人差し指でネックをはさみすぎると、手首が反って指の動きに抵抗が生じ、低音弦や高音へ移動しづらい状況です。

親指の力を排除すると運指しやすくなります。

 

指は小さな力で動かしてこそ、各指が分離、独立して動きます。

指に力が入ることで、指の独立や細かい動きを邪魔します。

 

慣れてないうちは押弦に余計な力が入りますが、慣れると指の腹の柔軟さで押弦できます。

強く押弦していると、ビブラートで腕を揺りにくいです。

余計な力を入れず、指の柔軟さを生かして押弦すると、腕を振動させやすくなります。(動画↓)

バイオリン、ビオラでの巻き肩

左肩が胴体の外側、左でなく、体の前に丸って出る“巻き肩”は、上腕がねじれて骨格が変位し、ネックを持つ指が緊張します。

指がきつく巻き込んだり伸びたり、バタついた指になります。

左肩はリラックスして腕を降ろし、鎖骨に楽器を載せるだけ。

 

《バイオリンで運指しやすくビブラートかけやすくなるコツ》

バイオリン、弦楽器での姿勢

腕を動かしやすく手を使いやすいために、かたさ、張りのない背中肩甲骨が動きやすい状態が望ましいです。

下半身が安定して上半身を支えて、背中に緊張がないと、腕の動きを邪魔しません。

首や肩を引っ張らないバイオリン、ビオラの持ち方、弦楽器の姿勢も大事です。

弦楽器での立ち方

X脚やO脚だと、背中に余計な緊張があり、肩甲骨が動きにくく腕の動きにソンです。

足の余計な力がなくなると、背中の緊張がなくなり肩甲骨、腕が動きやすくなります。

靴や足の向きで、背中の張り具合、腕の動きやすさは変わります。

 

《ガニ股だと、腕が動きにくい 》

弦楽器での座り方

左右の足を平行にして腰幅に開き、椅子に浅く腰掛け、一旦下腹を意識して腰を据えます。

下半身を意識することで、重心を体幹の下の方に置くことができます。

(一旦、脚に力を入れてもいい。背中がリラックスします)

腰で安定して座ると背中の筋肉がリラックスし、肩甲骨と腕が動きやすくなります。 

 

《骨盤を立てる座り方 》

バイオリン、弦楽器での肩こり、腰痛

弦楽器で肩こりを起こす要因

・左肩をあげて楽器をはさむ
・右の首を引っ張っている
・長時間同じ姿勢のままで動かない

 

こると、首、肩がかたく腕が動きにくく、手が力みがちです。

こると腕や肩が動きにくく悪循環なので、軽くストレッチをして背中をほぐしましょう。

猫背を改善したり、持ち方を見直すことも必要です。

腰痛を起こす要因

足腰が上半身を支えて体幹が適度に柔軟なことで、私たちは荷物を持ったり色んな姿勢をとることができます。

それができないと、腰部の筋肉や背骨を痛めます。

主な要因として

・かたくて柔軟さが足らない
・ソファなど背中、腰を丸める姿勢
・ヒールの高い靴、スマホで下向きなどバランスの悪さ
・足に力が余計な入る立ち方
・楽器の運搬、重いものを運ぶ

 

柔軟で動ける体でいることが、肩こりや腰痛防止だけでなく、肩、腕が動きやすいためにも大切です。

「誰も教えなかった猫背の本当の原因と直し方」

📩  簡単な動きで腰痛改善【動画講座】

バイオリン、弦楽器おすすめのストレッチ

演奏前には、体幹や足を動かして肩、首、足腰のかたさをほぐすといいです。

強く引っ張るより、気持ちよく反復させれば、筋肉が伸び縮みしやすくなります。

肩や手首を強く引っ張ってしまうと、筋肉や腱が引き伸ばされ脱力して、伸び縮みしにくくなります。

 

《バイオリンなど弦楽器の演奏前ウォーミングアップ 》

《海外動画の紹介》
呼吸しながら胸郭が動いて、腕、肩甲骨を動かしていていいです。
手首をきつく引っ張って曲げたり反らしてる動画がほとんでですが、それをやめましょうという動画。

 


『演奏不安・ジストニアよ、さようなら 音楽家のための神経学』

 

《ミュージシャンボディトレーナー新堂浩子》

ステージに上がる音楽家のためのフィジカルセラピスト

音楽家の不調を根本的に神経系から改善して、心技体トータルで向上していけるよう支援しています。

19年医療に従事したのち音楽家専門パーソナルトレーナーに。

バイオリン、ピアノ、トランペット、アコギ歴。

趣味は、大人から始めたクラッシックバレエ

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